疾患領域

IPFモデル

図1. マイクロスプレーヤーによる肺へ均等に薬剤を暴露することが可能。
エバンスブルーという色素で可視化した写真。

ブレオマイシン(BLM)誘発肺線維症モデルは、IPFモデルのスタンダードモデルであり、薬効評価や基礎研究に広く使用されています。BLMモデルの作製方法は、皮下投与、腹腔内投与、尾静脈投与及び気管内投与の4種類あり、それぞれ病態の程度や病理像が異なります。IPFの臨床的定義は、“肺以外の臓器で傷害が生じていない”というものです。皮下投与、腹腔内投与や尾静脈投与では全身性の傷害が生じIPFの臨床的定義から外れるため、弊社では、BLMの気管内投与でモデルを作製しております。

また、BLMの気管内投与ではMicrosprayerを使用しております。MicrosprayerによりBLMを噴霧状で投与することにより、肺へ均等にBLMを暴露し、再現性のある均一な病態を発症させます(図1)。陽性対照として、予防試験ではデキサメタゾン、治療試験ではニンテダニブといった陽性対照を設定した薬効評価試験を提供しております。

これまでに、低分子化合物、核酸、抗体といった様々なカテゴリーの被験物質を評価した実績があります。