What is the best non-clinical liver cancer model with 100% cancer incidence rate and suitable for liver cancer assessment?
肝癌モデルマウスを用いた薬効評価試験を考えている場合、現在考えているモデルマウスより、STAM™-HCC/IO+モデルを利用することで、ヒトの肝癌患者で見られる病態や特徴をより再現し、化合物の効果を最大限評価することが可能です。
肝癌の治療薬としては、レンバチニブ、ソラフェニブといった分子標的薬の他、近年アテゾリズマブ+ベバシズマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブといった免疫チェックポイント阻害剤が臨床の現場で使用されています。
これら化合物の評価を考えた場合、腫瘍抑制効果だけでなく、免疫細胞の評価や癌微小環境、腫瘍の不均一性など、ヒト肝癌患者で見られる様々な特徴を評価できることが重要であると考えられます。
以下、研究者の皆様からよくご質問頂くポイントについて、4つの癌モデルの比較を行った表です。
上記の表のように、STAM™-HCC/IO+モデルは、16-20週間という短期間で肝臓癌を100%発症し、腫瘍の不均一性、癌微小環境や免疫細胞の評価が可能なモデルとなっています。
また、STAM™-HCC/IO+モデルには以下のような特性もあり、腫瘍遺伝子変異量が高いことが明らかになっています。
(特性)
◆細胞傷害性T細胞(CD8陽性T細胞)の浸潤細胞数および局在などの評価が可能
◆免疫チェックポイント阻害剤の抗腫瘍効果を評価することが可能
◆標的病変の腫瘍径和の最大変化率をCTにより算出し、腫瘍発育阻害の評価ができる
◆腫瘍微小環境およびそれを形成する免疫細胞や因子(immunosuppressive cells、免疫調節サイトカイン/シグナル伝達、代謝異常、腸内細菌叢)を標的にした評価が可能
これらの特性は、非臨床試験で腫瘍免疫制御をベースとする治療法の評価に極めて有用で、これらの特性を全て備えているSTAM™-HCC/IO+マウスは、現在のところ腫瘍免疫学の研究においては最も適した非臨床肝癌モデルであるとも報告されています (Shalapour S et al, Nature, 551, 340-345, 2017, Dow M et al, PNAS, 115, E9879-E9888, 2018)。
上記以外の癌モデルとの比較やSTAM™-HCC/IO+モデルの特性を示す実際のデータについては、モデルのご紹介を含めて実施が可能です。
詳細につきましては、お気軽にお問い合わせください。