論文・学会発表

2023.08.22

Study published in Front Immunol. on co-occurrence of non-alcoholic steatohepatitis exacerbates psoriasis in STAM™

非アルコール脂肪肝炎 (NASH)が乾癬の発症や悪化を促進する可能性を、STAM™マウスを用いた研究で明らかにしました。

本研究は、川崎医科大学と弊社により、Frontiers in Immunology誌にて共同発表したものです。

 

Title: Co-occurrence of non-alcoholic steatohepatitis exacerbates psoriasis associated with decreased adiponectin expression in a murine model

(Takezaki D et al., Front. Immunol., 2023)   Article Link ► [Read Article]

 

NASH病態が進行したSTAM™マウスに、乾癬病態を誘導するイミキモド (IMQ)を処理したSTAM™+IMQマウスでは、

■通常マウスやSTAM™マウス、IMQマウスと比較して、表皮の肥厚や、血中IL-17濃度およびTNF-α濃度が顕著に増加しました

■通常マウスやIMQマウスと比較して、血中アディポネクチン量が顕著に低下しました

 

本研究により、NASHが乾癬を悪化させることが示唆され、アディポネクチンがNASHおよび乾癬を合併した場合の治療ターゲットとなる可能性が示されました。詳細につきましては、本論文をご覧ください。

 

これまでに、乾癬は非アルコール性脂肪肝疾患 (NAFLD)の合併症の一つであり、通常の乾癬患者よりもNAFLDを併発した患者では乾癬が重症化することが知られております。また、乾癬患者は健常者と比較してNAFLDの発症率が高いことも示されております。しかしながら、両疾患の根本的な因果関係は明らかになっておりませんでした。

本研究成果は、NAFLDと乾癬の因果関係の一端を示し、またSTAM™マウスがNASH基盤とした基礎研究および薬効評価試験に有用であることを示しております。

 

本研究の様に、NASH/NAFLD関連の研究のプロジェクトをお持ちの方は、STAM™マウスを用いたin vivo試験を検討してみてはいかがでしょうか。

ご関心やご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。