論文・学会発表

2022.12.13

Study on the efficacy of dietary supplements in the STAM™ model published in Cell Death & Disease.

Cell Death & Diseaseにて当社クライアント様 (J2H biotech)による論文発表がございました。

 

■タイトル

Inhibition of 11β-hydroxysteroid dehydrogenase 1 relieves fibrosis through depolarizing of hepatic stellate cell in NASH

(Lee et al., Cell Death Dis. 2022)

 

こちらの論文では、当社が開発したNASHモデルマウス 【STAM™マウス】を用いた薬効評価の結果が示されております。

STAM™マウスは2型糖尿病を背景に持ち、経時的に脂肪肝→NASH→線維化→肝ガンを自然発症する病態モデルです。

 

本論文では、脂肪肝フェーズからNASH後期フェーズまでのSTAM™マウスに、11β-hydroxysteroid dehydrogenase type 1のインヒビターであるJ2H-1702を投与しており、肝臓の線維化と炎症が抑制されたことが報告されております。

J2H-1702投与群の肝臓ではvehicle群と比較して、炎症細胞の浸潤レベルを示す炎症スコアや、中心静脈域の線維化レベル、Timp-1 mRNA発現量が抑制されました。

さらに、これらJ2H-1702の抗炎症化・抗線維化効果は、NASHの候補薬であるオベチコール酸(OCA)投与群よりも高い傾向を示しております。

 

本論文で用いられたJ2H-1702は、11βHSD1を阻害することで、脂質異常症や糖尿病を改善する可能性がin vivoで報告されております (Oh et al., Eur J Pharmacol. 2015)。

NASHは糖尿病を背景に発症しているケースが多く (Younossi et al., J Hepatol. 2019)、糖尿病やそれに伴う脂質異常症の改善・予防に効果を示す化合物は、NASHの治療や予防法の確立につながることが期待されます。

 

病態モデルを用いた薬効評価試験をご検討中でしたら、当社STAM™モデルを用いた試験はいかがでしょうか。

本モデルは、炎症や代謝、線維化等、様々な化合物の評価実績がございますので、それらの経験を用いて最適な試験デザインをご提案させていただきます。

 

■当社のサービスにご関心がある場合は、お気軽にお問い合わせください。

■STAM™マウスについてはこちら