研究者が知らずに陥る【病態モデルマウス】の落とし穴
当然ながらお客様の化合物の評価を行うためには、一般的なIPFの病態モデルマウスではなく、評価に適した肺線維化モデルを使用するべきです。
しかしながら、それが出来ていないケースが見受けられるようです。
それは、IPFの病態を再現するモデルとしてブレオマイシン誘導性の肺線維化モデルが一般的に使用されていますが、病態誘導方法や期間、評価項目について研究者の方が知らずに業者に試験委託を実施されていることがあります。
これは研究者の方だけではなく業者側にも問題があるようです。
確立された線維化の改善を見るため、本来の希望より短い投与期間で化合物の評価を行ったり、
長期間続く線維化を改善するため、一般的なIPFモデルを使用すると本来確認したかった効果や結果を間違って認識する可能性があります。
細胞治療や核酸治療などで有効性を示すまで時間が必要な場合、線維化の改善を確認したい場合でも、ブレオマイシンの投与前に投薬することで予防的効果を確認する試験系になっているケースも少なくありません。
以下の表ではIPF研究における病態誘導期間と使用するマウス週齢の多様性を示しています。
Young×Standardタイプ:
まず肺線維化に対する効果を見たい場合
Aged×Standardタイプ:
線維化修復能の低いマウスを使用したい場合
Young×Chronicタイプ:
細胞治療など長期間の投与が必要な場合
実際の使用例・結果はこちらのページでご紹介しています。
詳しくはこちらをご覧下さい。
https://smccro-lab.com/jp/news/details.php?news=194
繰り返しますが、お客様の化合物の評価を行うためには、一般的なIPFの病態モデルマウスではなく、評価に適した肺線維化モデルを使用するべきです。
化合物の効果を最大限引き出すため、画一的な病態モデルの使用ではなく、評価に適した病態モデルマウスを用いてください。
それを実現させるには結果と比較を行った上で臨床試験に臨むことが出来る非臨床CROをパートナーにすることでしょう。
わたしたちはIPFモデルマウスを用いて150以上の薬効評価試験を実施し、多くのIPF治療候補薬を評価してきました。私たちが保有している膨大なノウハウによりお客様が研究に専念できるお力添えができれば嬉しく思います。